日本酒は目指している酒質に合わせたお米を使い分けられている
日本酒造りのためのお米である酒造好適米のなかでも
皆さんが多く見る山田錦、美山錦、五百万石が上位品種ですがこれら3種で6割以上を占めている
一位の山田錦が33% 29812トン 二位の五百万石が25%22596トン三位美山錦が8.6%7786トンとほぼこれらが使用されている
山田錦
1923年 山田穂とたんかん渡船の交配により誕生西日本を中心に2府31県が栽培。南は沖縄と鹿児島を除く九州各県、北限は温暖化の影響もあってか東北地方まで延び宮城と山形で栽培されている
栽培しやすく思い通りの味が出しやすいことから酒造家に好まれている
五百万石
1938年菊水×新200号で交配 寒冷地向けに開発
早生品種 大粒で心白がある さばけがよく外硬内軟の理想的な蒸米に仕上がるため。麹が作りやすい 米質は固く溶けにくい淡麗でさわやかな酒質を生む傾向がある
淡麗辛口という酒質は五百万石の開発があったからこそ現実できたともいわれる
総生産量の50%弱を占める新潟をはじめ、福井、富山、石川の北陸地方を中心に2府19県が栽培している
美山錦
1978年長野県農事試験場にてたかね錦にγ線を照射して生み出された突然変異種 大粒で豊満かつ心白発現率の良い品種である
長野県内では西部の安曇野地区や北西部の大北地区が主要産地
たかね錦も長野県農事試験場生まれで1939年、北陸12号×東北25号の交配から。五百万石や旭、亀ノ尾など歴史ある品種を先祖に持つ現在では主に新潟県で栽培されている
一方美山錦は耐冷性があるため主に東日本へと広がり、長野のほか秋田、山形、福島、宮城などが主な産地
また出羽燦々、越の雫、秋の精など北の他県が開発した品種の親株にもなっている