日本酒雑学 日本酒度
日本酒の甘口、辛口の度合いを数値化したものを日本酒度と呼ぶ。一般的な日本酒には2.5%~4.5%の糖分が含まれている。ワインでいうところの半甘口のような残糖分となるが、酸の量が少ないことから、余計に甘く感じられる
またアルコールもワイン以上に高く、その刺激によって、さらに甘みを強く感じられる
したがって辛口ワインのように残糖分がほとんどないようなものを辛口というのではなく日本酒の中で官能的により辛口に感じるか、そうではないかによって甘辛を表現する以外に、日本酒の比重によって数値的(日本酒度)に甘辛を分ける
日本酒度を測るための日本酒時計と呼ぶ浮ひょうがある。
この浮ひょうは4度の純水に浮かべると数値が±0となる
ある日本酒(アルコール度15%から16%のアルコールと糖のバランス上、この浮ひょうが±0となったとする
そして、仮に同じアルコール度数の日本酒に浮ひょうをうかしたところ、浮ひょうは沈み数値が+2をしめした。これは、日本酒の比重が軽くなったことを示しており、つまり糖分がより少ないことが理由に挙げられ、より辛口であると判断できる。逆に浮ひょうが浮き目盛りが-2を示していた場合は、比重が重く、当分量も多いことが予測でき、より甘口であると判断できる。
結果、目安として、日本酒度は+の数値が高いほど辛口となり、-の数値が高いほど甘口と予想できる
しかし糖分が同じであってもアルコール度数が高くなると比重は軽くなるので数値的には辛口であってもアルコールの刺激による甘み度数がアップすることを加えると、官能的にはより甘く感じる
逆に低アルコール日本酒の場合はマイナスの数値が高くなるが、官能的にはより辛口にも感じられる
さらに、酸の量が多いと甘味と相殺しあい、より辛口に感じられ、また苦みも同様により辛口に感じられる
以上のことから、甘辛感に関する日本酒度は一つの目安として考えるのがよい