日本酒雑学 アミノ酸度
アミノ酸度というと、すべてがうまみ成分のように思えるが実際には甘みや酸味、苦みなども感じる
日本酒に含まれるアミノ酸の中で、例えばグルタミン酸には酸味を感じる。またアラニン、アルギニン、グリシン、ヒスチジン、プロリンなどに甘みを感じる。
そして、ロイシン、イソロイシン、バリン、チロシン、トリプルファンなどに苦みを感じる。プロリンアルギニンも苦みを感じる
これらのアミノ酸の総量を数値化したものがアミノ酸度である。アミノ酸度のはかり方は、10mlの日本酒に0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液で酸をph8.2まで中和させ、次に中世ホルマリン溶液を加えてアミノ酸を酸性化させ、再び0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液でph8.2まで中和滴定し、その際の滴定をアミノ酸度とする
このアミノ酸度は、吟醸酒では1.0~1.3程度、純米では1.5前後が多くみられ。低精米酒や熟成古酒では2.0を超えるものがある。
アミノ酸による味わいは日本酒にふくよかさ、濃厚さ、濃熟感、広がり、コクを与える。
日本酒における国は、アルコールのボリュームや残糖分からの甘み、後半に広がるアミノ酸やコハク酸などからの苦みとバランスから感じられる印象であるともいえる